木々を編んだ縁に囲まれた、艶やかな漆黒のキャンパス。 その真ん中に天の川銀河を横から眺めたかのような、 はたまたスポットライトを浴びたシンバルかのような輝きが横切る。
イヤホンから流れるColdplayを超えて、時折聞こえる掠れたノイズと呼吸音。 暗がりを影が滑っていく。ランナーだろう。
時折、輝きの下方が揺らぐ。風が出てきたのだろうか。
キャンパスが上に広がっていて、仄かに青みがかっている。月明かりか。
そういえば、手足が多少痛い。明日の朝は冷えそうだな。
そう思いながら、しばらく佇んでいた。